小泉孝太郎演じる「いい人」がアクセント!深田恭子の悲壮感ある演技にも注目のドラマ「名もなき毒」

(C)TBS

そんな小泉が演じる杉村は、絵に描いたような"いい人"だ。腰が低く、強気に出ず、親身になって相手に寄り添う。小泉の爽やかさと品の良い物腰が見事にハマっているのだ。杉村は一児の父でもあり、小泉にとっては2度目の父親役となったが、妻を思いやり娘をかわいがる家庭人の姿も自然に演じており好感度は高まるばかり。まさに当たり役となった杉村三郎は視聴者にも愛され、2014年には続編「ペテロの葬列」(TBS系)が放送されるまでになった。

前半部のヒロインである深田恭子が演じるのは、ひき逃げ事件の遺族である聡美。結婚を前に父を亡くしただけでなく、幼少期には父親のせいで誘拐されたという記憶を持つ女性だ。歳の離れた妹を持ち、葬儀のシーンで見せる凛とした着物姿や、姉としての楚々とした振る舞いが印象的。その一方で、事件のことで杉村と相対する時や自らの過去を口にする場面では、重い痛みを抱える者の悲壮感をしっかりとたたえて見る者の目を奪う。"毒"の強いキャラクターが多い中で、深田の漂わせる清らかさが緩衝材になっていることは間違いない。

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後半部では真矢みき(現・真矢ミキ)がヒロインとして登場し、小泉演じる杉村は新たな事件に巻き込まれていくことになる。ピュアな主人公と毒気の強い人物たちの織りなす迷宮の果てに、薄く濃く毒を浴びた杉村がどう変貌していくかも注目だ。

文=本永真里奈

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放送情報【スカパー!】

名もなき毒(全11話)

放送日時:11月3日(金)11:00~

放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽

※放送スケジュールは変更になる場合があります

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