作品の中で輝き続ける中山美穂の美しさ...キム・ジェウクと儚い愛を体現した最後の主演映画「蝶の眠り」

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「蝶の眠り」 (C)2017 SIGLO,KING RECORDS,ZOA FILMS
「蝶の眠り」 (C)2017 SIGLO,KING RECORDS,ZOA FILMS

昨年12月6日に急逝した中山美穂。ミリオンセラーとなった「世界中の誰よりきっと」(1992年)や「ただ泣きたくなるの」(1994年)など数々の名曲を歌い紡いだ歌手としてはもちろん、俳優としても今なお忘れがたい名作を残した。

「Love Letter」(1995年)は、彼女の代表作の一つとして知られる。一人二役を演じた中山はブルーリボン賞をはじめとする多くの主演女優賞を受賞。今年4月には公開30周年を記念して4Kリマスターが劇場公開され、好評を博した。

この「Love Letter」と同じ今年4月にリバイバル上映(5月より全国リバイバル上映)されたのが、WOWOWオンデマンドにて配信されている中山の最後の主演映画「蝶の眠り」(2018年)だ。リバイバル上映の際には監督を務めたチョン・ジェウンや共演のキム・ジェウクによる舞台挨拶も行なわれ、ファンとともに彼女を悼んだ。

中山美穂とキム・ジェウクの共演で描く日韓合作の恋愛ドラマ「蝶の眠り」
中山美穂とキム・ジェウクの共演で描く日韓合作の恋愛ドラマ「蝶の眠り」

(C)2017 SIGLO,KING RECORDS,ZOA FILMS

「蝶の眠り」で中山が演じたのは、売れっ子の女流小説家・松村涼子。50代でありながらも美しく、若い読者にも根強いファンを持つ彼女は、作家として成功し、満ち足りた生活を送っていた。しかし、有効な治療法がなく発症して3年ほどで最悪死に至るという難病、遺伝性アルツハイマーに侵されていることを知る。

人生の終焉に向き合うことを余儀なくされた彼女は、死を迎える前に何か成し遂げようと、大学院での特別講師の仕事を引き受ける。そして、大学近くの居酒屋で韓国人留学生のチャネと出会う。なくした万年筆を探して届けてくれた彼の誠実さに好感を持った涼子は、遺作となるかもしれない新作の執筆活動を手伝ってもらうことにする。

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蝶の眠り
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