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本作の次郎も真美との出会いによってヤクザの世界で生きることに疑問を感じ、やがて彼女に背中を押されるように新宿を後にする。2人が手に手を取って、次郎の行方を追うヤクザたちから逃げるサスペンスも本作を盛り上げた。
そんな本作のテーマは、身分差別や環境の違いが生む悲劇だ。もともと吉永と浜田の青春映画はアイドル映画という枠にとどまらず、ラブコメから実話、社会派、文芸作まで題材は多彩で、格差や難病、死に翻弄(ほんろう)される若者たちをリアルに描いた作品も多い。本作でも「誘拐か駆け落ちか?」と世間をにぎわせた真美と次郎に対する周囲の反応がエピローグでつづられ、社会派としての側面を醸している。
かつてない刹那的な純愛を題材にした本作は、吉永にとっても純愛コンビにとっても新境地を開いたターニングポイントというべき作品。日本中を沸かせた純愛コンビの魅力が堪能できる一本だ。
文=神武団四郎









