田村ツトム、32年越しの映像作品初主演「心配無用ノ介 天下御免」で掴んだ"当たりくじ"の先にある本気

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田村ツトムが50代で掴んだ悲願の初主演時代劇!
田村ツトムが50代で掴んだ悲願の初主演時代劇!

本作で田村が演じているのは、単なる時代劇ヒーロー・心配無用ノ介ではない。「スター俳優・錦京太郎が、劇中時代劇のヒーローである心配無用ノ介を演じる」という二重構造となっている。

第1話のオープニングから見せる、背筋を伸ばした威風堂々たる佇まい。カメラを射抜くような鋭くもどこか余裕を漂わせた目力、見得を切る瞬間の顎の角度や力強い声音など、劇中における大御所俳優としての貫禄とヒーローの様式美を完璧に表現している。

さらに第3話では、派手な殺陣の最中に撮影クルーの姿を映り込ませることで、ドラマ制作の舞台裏も描くという、作品そのものにメタ的な仕掛けが盛り込まれており、虚実が入り混じる現場においても田村は「本物の剣客ではなく、スターが演じる剣客」という絶妙な一線をブレなく保ち続ける。

錦京太郎について、本人はただ格好いいだけではなく、「二枚目と三枚目の間」で、どこか可愛げのある人物を目指したと語っている。大御所らしい格好良さと、ふとした瞬間に笑いを誘う愛嬌。その両方を併せ持つキャラクター像が、「侍タイムスリッパー」から本作へと引き継がれている。

■19歳で味わった挫折、それでも俳優を目指した理由

役者を志した19歳の頃、萩本欽一のオーディションに合格しながらもリハーサルで芝居がうまくいかず、役を外されることに。リハーサル会場に一人残され、電気まで消されたという苦い経験をした。それでも諦めず20歳で松竹芸能へ進んだ彼が出会ったのが、養成所講師を務めていたベテラン女優・紅萬子だった。

最初は紅から厳しい言葉をかけられていたという田村だったが、即興劇での度胸を買われて以来、そこから紅はさまざまな養成所で「松竹芸能におもしろいやつが入った」と田村の存在を紹介してくれたという。

初主演を掴んだ今も、紅は「今回は当たりくじを拾っただけ、これからも努力しないとダメ」と厳しい愛を口にする。その言葉の奥底には、29年間もの間、彼の泥臭い努力を見守り続けてきた者だけが持つ深い情愛が滲んでいる。

50歳を過ぎてようやく掴んだ主演の椅子。しかし、脇役として踏んできた場数と積み重ねた苦悩の時間こそが、どんな若手にも負けない圧倒的なフレッシュさと、揺るぎない説得力を現在の田村ツトムに与えている。

運命の"当たりくじ"を引き当て、その先にある本気の覚悟で刀を握る田村ツトム。彼が全身全霊で挑む渾身の殺陣と、ユーモアと熱情が交錯する痛快時代劇を、ぜひその目で確かめてほしい。

文=HOMINIS編集部

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