松山ケンイチが初のボクサー役を振り返る「監督の感性に近づこうと必死でした」

4月9日(金)、ボクシングに魅せられた男たちの青春を描いた映画「BLUE/ブルー」が公開される。主演は初めてボクサーの役に挑む松山ケンイチさんだ。この公開を記念し、チャンネルNECOでは松山さんの出演作「うさぎドロップ」などを放送する。

実は松山さんは、当初「BLUE/ブルー」の出演依頼を断ったという。

「ボクシングと関西弁はやりたくないって思っていたんです。ボクシングは『このパンチ遅くない?』とすぐにバレてしまいますし、関西弁はイントネーションが少し違うだけでセリフがお客様に届かなくなる危険性があります。当初"半年後に撮影"と言われていて、半年でボクサーのキャラクターを作りこむのは無理だと思い、準備期間を1年にとお願いしました。結果2年かけてやらせていただくことになったんです」

「聖の青春」('16年)では実在した棋士を演じるため20キロ増量したほどストイックな役作りで知られる松山さんだが、今回は減量してボクサー体型に。

「2年いただけたおかげで、いろいろなジムに行くことができました。僕が演じた瓜田のようなトレーナーもやっている人はどこのジムにもいるので、その動きや素人とプロに教える時の違い、普段のたたずまいなども、じっくり観察できたと思います。ジムのどこにいてもしっくりなじむようになれたのも大きな収穫でした」

監督は「ヒメアノ~ル」('16年)など強烈な作風で知られる吉田恵輔(※「吉」は、正しくは上が土)。ボクシング歴30年の監督が台本も執筆するなど、作品には熱い思いが込められている。

「アクションの動きも全て監督が考えて、逐一的確なアドバイスをしてくださいました。吉田さんの映画は言葉ではない何かがストレートに響いてくるものがあるところが好きなんです。完成度の高い台本と監督の感性に自分も近づこうと必死でした」

映画「うさぎドロップ」に出演した松山ケンイチら

©2011『うさぎドロップ』製作委員会

今回放送される「うさぎドロップ」「関ヶ原」の思い出も尋ねた。

「『うさぎドロップ』のSABU監督は俳優もなさっているので、現場の流れを俳優目線でつくってくださいました。当時6歳だった芦田愛菜ちゃんから衝撃を受けることもたくさんありましたね。『関ヶ原』の時は『聖の青春』後の糖質カットダイエット期間で頭が働かず、NGばかり出してしまい岡田准一さんにも原田眞人監督にもすごくご迷惑をおかけしました...。やっぱり無理なダイエットはダメだなって、そこで痛感したんです(笑)」

まつやま・けんいち●'85年3月5日生まれ、青森県出身。映画「デスノート」('06年)、「ノルウェイの森」('10年)、「聖の青春」('16年)など出演作多数。3月には織田信長を演じた「ブレイブ -群青戦記-」が公開。

撮影=中川容邦 取材・文=magbug 
スタイリスト=五十嵐 堂寿 ヘアメーク=キクチタダシ(LUCK HAIR) 
衣装協力=五大陸/オンワード樫山 お客様相談室

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放送情報

関ヶ原
放送日時:2021年4月2日(金)21:20~ほか
うさぎドロップ
放送日時:2021年4月8日(木)6:00~ほか
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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