
――それぞれのキャストとは他の現場でお会いしたと思いますが、この座組は久しぶりだったと思います。アフレコは同窓会のような雰囲気だったのではないでしょうか?
福山「同窓会みたいになった...と思います。実は僕だけ1人で録ったんですよ(笑)」
――そうだったんですか!
福山「今回5エピソードあるので、殺せんせーと一緒に録ると、時間が足りなくなっちゃうんですよね。だから1人での収録となりました。ただ、10年ぶりとはいえ、僕のなかで『当時みんながどのように役を作っていたのか』が消えるわけではない。そこに不都合や不安はありませんでした。1人で収録するのは寂しいけれど、出来上がったあとに集まる機会はあるだろうし、そのときにいろいろ話そうと思いましたね」
渕上「私は逆に一番人数が多かった回でした。それはそれは騒がしくて(笑)。基本的に渚はずっと出ていたので、それほど休憩する時間はなかったんですが、合間でブースの扉が開くたびに、(前室での)にぎやかな声が聞こえていました。当時の思い出話、健康の話、生活環境が変わった話などもされていて、まさに同窓会のようでしたね。
あと、差し入れがたくさんあったのですが、唯一の空き時間に行くと、皆さんが差し入れを残してくださっていたんです。お菓子やパンなど、あれもこれも...とたくさんいただいて、非常に温かい空間だなと思いました」

――10年という月日が経ちましたが、改めて殺せんせーを演じる福山さんと、生徒役の皆さんとの関係性についてはどんなことを感じていますか?
福山「当時10代だった方が結婚をしたり、生徒役をやっていた方が先生役をやっていて感慨深くなったり、劇場版をやるまでのこの10年間で、本当にさまざまな変化がありました。いざ10年ぶりに役を通して生徒たちとコミュニケーションをとってみると、当時の感覚には戻りつつも、関係性がより色濃くなっているなと感じましたね。演じながらいろいろなことを思い出していました」
渕上「2015年にTVアニメが始まったころ、『暗殺教室』という大きな舞台で、男の子役を初めて演じることになったので、大きなプレッシャーを感じていました。ただ、福山さんの殺せんせーをはじめ、生徒役にも先輩がたくさんいらっしゃって、収録中にたくさんアドバイスをいただいたんです。今の現場ではなかなかない光景だと思うので、すごく貴重でしたし、まさに先生と生徒の関係性がリアルでも築かれていたなと思います。
あれから10年が経ちますが、先生や先輩たちとの関係は変わらないんですよ。『暗殺教室』で関わらせていただいたキャストの方々とお会いすると、当時に戻るというか、むしろ当時以上に距離が近づいているような気もしていて...。よりフランクにお話しできるようになったと思います」
――ファンの方も見たかった原作エピソードが盛りだくさんの本作。どんなところに魅力を感じましたか?
福山「『こんなに面白かったエピソードをアニメ化していなかったんだ!』という5つのエピソードが映画に詰め込まれています。ただ、シンプルなオムニバス形式ではありません。暗殺教室10周年プロジェクトの締めくくりにふさわしい一本の軸を通したうえで、エピソードが連なっています。これまでもこのような形式ってあったと思うのですが、今回の『暗殺教室』は、それらともまた少し違う...。ひとつの物語になっていて、オムニバスという感覚がないんです。作品のファンの方、これから入る方も含め、安心してご覧いただけると思います」
渕上「皆さんが求めていた以上のものになっていると思いますね。一本のお話として完成されているのはもちろん、あんなことやこんなこと、サプライズもあっていろいろな要素が約90分に詰め込まれています。見たあとすぐに席を立てないくらいの満足感と余韻を感じる作品になっていると思いますので、楽しみにしていただきたいですね」
文・写真=浜瀬将樹











