完結編には豪華な新キャストも参戦し、物語にさらなる深みと迫力を与えている。

謎の復讐者・傷の男(スカ―)に扮した新田真剣佑を筆頭に、東の大国シンの第十二皇子リン・ヤオを渡邊圭祐、そのリンを護衛する格闘術に優れた少女・ランファンを黒島結菜、国家錬金術師ゾルフ・J・キンブリーを山田裕貴、豪快無双な錬金術を繰り出すアレックス・ルイ・アームストロングを山本耕史、その姉で"ブリッグズの北壁"の異名を持つ美しき女将軍オリヴィエ・ミラ・アームストロングを栗山千明、威厳と風格を持ち合わせた大総統キング・ブラッドレイを舘ひろし...と錚々たる顔ぶれ。

そして、エルリック兄弟の実の父親にして凄腕の錬金術師ヴァン・ホーエンハイムと、人造人間(ホムンクルス)たちの生みの親であり、影で国を操る"お父様"の2役を、内野聖陽が貫禄たっぷりに演じている。

中でも、特に原作ファンから「再現度が高い」と熱い支持を集めたのが、新田が演じた傷の男(スカー)だ。額に大きな"十字"の傷を持つ凄みのある容姿と、復讐心に駆られた悲劇的な背景を見事に体現し、作品に重厚感を与えた。冷酷な大総統にして最強のホムンクルスを演じた舘ひろしも、そのカリスマ性と圧倒的な存在感が称賛を浴びた。

そして、物語の"ラスボス"というべき存在であり、全ての元凶である"お父様"を演じた内野聖陽の怪演はまさに圧巻。狂気と悲哀に満ちた演技で、物語の結末を強烈に締めくくっている。