郷ひろみ×秋吉久美子、若かりし頃のスター2人の瑞々しい演技! フレッシュな勢いと演技力が絡み合った「さらば夏の光よ」
俳優
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一方の秋吉久美子は、藤田敏八監督と組んだ「赤ちょうちん」、「妹」、「バージンブルース」(いずれも1974年)の歌謡映画3作品に主演。そのあどけない少女のような見た目と成熟した肉体によって、若者たちのハートを鷲掴みにした。
その後に彼女が主演したのが、今回放送される郷と共演した「さらば夏の光よ」と「突然、嵐のように」の2作品と、当時CMで美少年ぶりが脚光を浴びていた佐藤佑介と共演した「パーマネントブルー 真夏の恋」(1976年)である。「突然、嵐のように」では郷が演じた無鉄砲で孤独な青年と同棲する真面目な看護師を、「パーマネントブルー 真夏の恋」では佐藤扮する受験生とつかの間の恋に落ちる過激派の女子大生を演じた。
当初は世の中を斜に見た、当時の"シラケ世代"の若者を体現したようなキャラクターで話題を集めた彼女だが、山根監督とコンビを組んだ3作品では、青春ラブストーリーのヒロインを確かな演技力によって表現。美しさにも磨きがかかり、女優としてさらなる成長を示した。
ふたりの個性を引き出した山根成之監督は、西城秀樹主演の「愛と誠」(1974年)を大ヒットさせた、1970年代の松竹青春映画の旗手。第19回ブルーリボン賞では、「さらば夏の光よ」と「パーマネントブルー 真夏の恋」によって監督賞にも輝いている。アイドルスターとしての郷ひろみの勢い、秋吉久美子の美しさ、山根監督の円熟した演出力。それらがぴったりとかみ合った作品の面白さを、今回の放送で充分に味わってほしい。
文=金澤誠









