最後に触れておきたいのは、この壮大な物語の核にあるものは一体何なのか、ということだ。
放送当時、SNSでは毎夜のように熾烈な考察合戦が繰り広げられていた。画面の隅々まで伏線を探し、乃木の窮地に手に汗を握り、まさかの結末に天を仰ぐ...。幾重にも張り巡らされた裏切りと騙し合いの果てに、彼らが命を懸けて守ろうとしたものとは何か。
その問いの答えは、登場人物たちの壮絶な過去や、胸の奥底に秘めた想いが明かされたとき、鮮やかに浮かび上がる。そこで、ハッと気づかされるのだ。このドラマの本質は意外なほどシンプルなのだと。それは誰もがすでに"持っているもの"なのだと。
この壮大な世界観に圧倒的なリアリティを吹き込んだのは、実力派俳優陣の怪演にほかならない。一瞬たりとも目が離せない緊迫感と迫真の演技が物語を力強く牽引し、観る者を「VIVANT」の世界へとどっぷり引き込んでいく。7月に続編が始まる本作。物語を十二分に楽しむためにも、今のうちに第1期を見返しておくことをおすすめする。
文=浜瀬将樹







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