高畑充希の新境地！派手な衣装とギャルメイクで体当たりの演技を見せた映画「アズミ・ハルコは行方不明」

愛菜が最も生き生きとした表情を浮かべるのが、安曇春子のグラフィティ・アート制作のためにユキオと学と夜の街を駆け巡る場面だ。「ようやく夢中になれるものを見つけた」と言わんばかりに瞳を輝かせながら、カラースプレーを手にする愛菜。しかし、落書きが器物損壊罪で、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金もしくは科料という現実を警官から突きつけられ、ユキオがユニットから離脱。それを期に、彼女の精神も徐々に不安定になってしまう。そんな愛菜の危うさを、高畑は文字通り体当たりの演技で表現した。

安曇春子と木南愛菜という2人の女性に加え、花影香音演じる少女をリーダーとする女子高校生集団の物語を、時間や視点を交錯させながら描くスタイリッシュな群像劇。蒼井演じる安曇春子の家庭内事情や、彼女を取り巻くジェンダー差別など、現代社会が抱える問題にも切り込こんだテーマにも注目しながら、高畑の新境地となるギャルぶりをその目で確かめてみて欲しい。

文＝中村実香

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