鈴木愛奈が横浜から千歳までのライブツアーで見せた成長「最後まで駆け抜けられた」

2020年1月にアルバム『ring A ring』でソロアーティストデビューを果たした声優・鈴木愛奈が、初のライブツアー「Aina Suzuki 1st Live Tour ring A ring -Prologue to Light-」を開催。2月の横浜公演を皮切りに、大阪公演、名古屋公演を経て、地元・北海道の千歳公演を合わせた4公演が行われた。その記念すべきライブツアーから、ツアー初日の横浜公演と千歳で行ったツアーファイナルの模様をレポート。

2月11日、神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール。オーケストラの伴奏が軽やかなOPSEが場内を包む中、スポットライトに当たった鈴木が黒のドレス姿でステージに登場。ペンライトを振るファンを前に、デビューアルバムのリード曲「ヒカリイロの歌」でファンの心を引き付けると、「Cocoon」「Butterfly Effect」とアップテンポな曲を3曲続けて歌った。最初のMCではじけるような笑顔を見せると「心臓が飛び出そうでした」と、緊張に押しつぶされそうだったことを明かすも「横浜の皆さんと縁を紡いでいきたい」と、ファンへ熱いメッセージを送った。

そのまま観客に手拍子を促すと、今度は優しい音色の楽曲「やさしさの名前」「はつこい」「Happiness」を情感たっぷりに歌い上げ、「アイナンテ」ではアイドル感満載の振り付けで笑顔いっぱいのにゃーポーズを決めるなど、温かみのあるセッションを繰り広げた。続くアコースティックコーナーで「antique memory」「繋がる縁-ring-」、赤の和風と洋風が合わさったドレスに着替えて情熱的な「玉響」「祭リズム」「月夜見moonlight」を熱唱し、アニソンカバーのコーナーへ。そこで、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌』主題歌「渡月橋」、『デジモンアドベンチャー』のオープニング曲「Butter-Fly」を選曲した鈴木は、生き生きとした表情で歌い上げた後、「アニソンって最高!」と興奮した様子を見せた。

そんなカバーコーナーを設けた理由について、鈴木はアンコールで登場した際に言及。「私がアニソンシンガーを目指したのは、1つはアニソンが大好きだから。もう1つはいじめを受けていた学生時代に私を支えてくれたものが、家族とアニソンだったからです」と告白。会場が静かに彼女の話を聞く中、「今度は私がアニソンを歌う存在になって、私みたいに苦しんでいる人、悩みは違うけれど悩んでいる人に寄り添えるシンガーになりたい」と胸の内をファンに明かした。さらに、「苦しくて、もがいていた先に皆さんがいてくれました。応援してくださる皆さんに本当に感謝しています」と伝えると、会場からは大きな拍手が送られた。

そして、トリを飾る楽曲は「今日のわたしをこえて」。鈴木が「私の故郷を歌った曲でもあり、ファンの皆さんのことを思ってha-jさんに作っていただいた曲」と、特別な1曲であることを告げると、ファンへの感謝を込めて笑顔で熱唱。全曲歌い終え、「私は背が小さいけれど、今日は大きく見えたかな」と、自信と不安が入り交じったような声を出すと「大きく見えますか?」とファンに問い掛け、最後まで手を振りながらステージを後に。緊張感と不安も抱きつつのツアー初日を全力で走り抜けた。

そこから約2ヶ月後の4月3日、北海道・千歳市民文化センター 北ガス文化ホール。ツアーファイナルを迎えた鈴木は、横浜公演よりも洗練された歌声でパフォーマンスを行い、堂々とした姿を見せた。「ヒカリイロの歌」など3曲を歌い終え、「ソロとして初凱旋ライブで帰れる日をどれほど待ちわびたか」と、会場のファンに喜びを伝えると「ただいま」の声に会場から拍手が送られ、満面の笑みを浮かべた。4公演目ということもあり、余裕が顔に表れているように見えるものの「今日が一番緊張する」と、故郷でのライブに特別なものを感じていると告白。「この会場は小さい頃に民謡の舞台で立っていた、思い入れが深い場所」と明かすと、昔から知っている場所に懐かしさを感じていると語った。

その後もさまざまな楽曲を披露。横浜公演とはアニソンのカバー曲が変更されており、『地獄少女』より「逆さまの蝶 」、『バジリスク〜甲賀忍法帖〜』より「甲賀忍法帖」が選曲された。どちらもアニソンシンガーを目指し、アニソングランプリの大会で歌い上げたもので、「逆さまの蝶 」は札幌予選に出るために歌唱試験で歌った曲、「甲賀忍法帖」は決勝大会のステージで歌った曲であることを紹介。結果的にはグランプリを受賞できなかったものの、「アニソンシンガーになりたいと強く思うようになった」と自身の糧になったと語った。

アンコールでは、再び「ヒカリイロの歌」を歌い、「千歳での公演はいろんな思いがあふれ出てきて、最初から最後まで泣きそうでした。苦しい時間も楽しい時間も経験できた千歳という場所で皆さんに会えて、ツアーを最後まで駆け抜けられたことを嬉しく思います」と感謝。さらに「今日は皆さんにとって幸せな思い出になったかな。今日この場所で見た景色は絶対にずっと忘れません。また、こうやって千歳に戻ってきて、この舞台に立ちたいな。私にとって最高の一日になりました」と思いを伝えた。その言葉の中に、どこか緊張感と不安もあった横浜公演とは違う、自信に満ちあふれた姿を見せると、最後まで懸命に手を振りながらファン一人一人に視線を送り続け、初のライブツアーを締めくくった。

文=永田正雄 撮影=中原幸(横浜公演)、原田直樹(千歳公演)

<横浜公演セットリスト>
1.The Start of Phoenix
2.ヒカリイロの歌
3.Cocoon
4.Butterfly Effect
5.やさしさの名前
6.はつこい
7.Happiness
8.アイナンテ
9.antique memory
10.繋がる縁-ring-
11.⽟響
12.祭リズム
13.⽉夜⾒moonlight
14.渡⽉橋
15.Butter-Fly
16.もっと⾼く
17.遙かなる時空-そら-を翔ける 不死⿃-とり-のように
18.Eternal Place 第⼀楽章
19.Eternal Place 第⼆楽章
20.Eternal Place 第三楽章
EN1.ヒカリイロの歌
EN2.今⽇のわたしをこえて

<千歳公演セットリスト>
1.The Start of Phoenix
2.ヒカリイロの歌
3.Cocoon
4.Butterfly Effect
5.やさしさの名前
6.はつこい
7. Happiness
8.アイナンテ
9.antique memory
10.繋がる縁-ring-
11.⽟響
12.祭リズム
13.⽉夜⾒moonlight
14.逆さまの蝶
15.甲賀忍法帖
16.もっと⾼く
17.遙かなる時空-そら-を翔ける 不死⿃-とり-のように
18.Eternal Place 第⼀楽章
19.Eternal Place 第⼆楽章
20.Eternal Place 第三楽章
EN1.ヒカリイロの歌
EN2.今⽇のわたしをこえて

この記事の全ての画像を見る

放送情報

鈴木愛奈 1st Live Tour ring A ring – Prologue to Light – フジテレビTWOバージョン
放送日時:2021年4月29日(木)20:00~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

詳しくはこちら

キャンペーンバナー

関連記事

関連記事

記事の画像

記事に関するワード

関連人物