当時10代の夏帆岡田将生の演技がみずみずしい!田舎町で繰り広げられる少年少女の恋模様を描く「天然コケッコー」

(C)2007「天然コケッコー」製作委員会

好きなのになかなか素直になれないそよと、女子にモヤモヤする思春期真っ只中の広海がぎくしゃくしながら恋を育んでいくシーンの数々に、好きな人のことを思うだけで胸が痛くなった時の甘酸っぱい気持ちを思い出す人も多いはず。

初キスを経験したがっている広海のことを知って、代官山で買ったジャケットをくれることを交換条件にして神社で一瞬のキスをする場面や、バレンタインのチョコを渡しそびれる展開など、島根の四季の風景とともに青い季節がキラキラと映し出される。揺れる表情が印象的な夏帆は原石の輝き。のちに俳優としてブレイクを果たす岡田の、ぶっきらぼうな態度の中に優しさを隠す演技も等身大で初々しい。

■初めて東京に行って見つけたことが、そよの視界を広げることに

(C)2007「天然コケッコー」製作委員会

広海が住んでいた街に行ってみたくて、修学旅行で東京に行きたいと先生に提案するものの、そよは新宿駅で人の多さにクラクラ。島根で待っている友達のためにお土産を選び、広海に「土産、土産ってせっかく東京に来たのに結局、田舎のことばっかじゃん」と言われるが、そびえ立つ高層ビルと空を見上げ、そよは耳に手を当てて、すごい発見をする。その瞬間、東京育ちの広海と自分を隔てていた境界線がスッと消えてなくなるシーンはとても爽快だ。ほわんとした佇まいながら、大切なものを見逃さない感性の鋭さを持つ少女の役を夏帆が好演。くるりが歌う主題歌「言葉はさんかく こころは四角」も本作の世界観にぴったりだ。

文=山本弘子

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放送情報

天然コケッコー
放送日時:2023年2月3日(金)20:30~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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