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夫婦のやり取りだけでなく、畑の前を通りがかった近所の人にあいさつしたり、散歩中の犬をなでたり、動物ドキュメンタリー番組を観ながら涙するなど日常のさまざまな場面が切り取られているが、どのシーンも菊池の器用さに舌を巻く。近年はアイドル時代の再評価も高まり若いファンや研究者からも注目されている彼女が、当時を彷彿(ほうふつ)とさせる優しい声で歌う「星影のワルツ」にも心癒された。
死と隣り合わせの漂流記や、津波や福島第一原発の建屋爆発などヘビーな見せ場も盛り込まれているが、本作が描いているのは夫婦や家族への愛や生きることの意味。サバイバルで話題を呼んだ本作だが、遠藤や菊池、娘役の川栄李奈やその夫を演じた岡山天音らによる絆のドラマこそ本作のキモなのである。
文=神武団四郎









