山口馬木也、時代劇で培った25年の経験が結実 「侍タイムスリッパー」で見せた侍としてのプライド

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山口馬木也と冨家ノリマサの立ち回りにも注目の時代劇エンターテインメント!
山口馬木也と冨家ノリマサの立ち回りにも注目の時代劇エンターテインメント!

一方、本作の魅力は本格的な殺陣だけではない。幕末の価値観を持った新左衛門が、現代の撮影所という見知らぬ世界で戸惑いながらも、自分の生きる道を見つけていく。その姿には、時代劇への愛情とユーモアが織り込まれている。

そして、山口の演技が印象に残るのが、新左衛門が撮影現場でエキストラとして新選組隊士を演じる場面だ。坂本龍馬役の俳優に銃で撃たれ、斬られ役として倒れる新左衛門。その瞬間、彼の脳裏には、道場で稽古に励んだ日々や、苦楽を共にした仲間、若き日に思いを寄せた女性など、幕末で過ごした時間がよみがえる。

現代の俳優として生きる"今"と、心の奥底へ置き去りにしたままの幕末。その重層的な葛藤や心情を、セリフだけに頼ることなく、身体の動きや表情の変化を通して伝えていく。

さらに、何よりも見逃せないのがクライマックスの殺陣のシーンだ。息をのむような緊張感のなか、長い間合いを経て繰り出される斬撃は、最後まで目が離せない。

1998年のデビュー以来、山口は時代劇をはじめとする数々の作品に出演し、経験を重ねてきた。「剣客商売」シリーズで共演した藤田まことを師と仰ぎ、時代劇の所作や芝居を学んできたことも、現在の演技につながっている。50代にしてついに掴んだ初主演。斬られ役から這い上がる新左衛門の泥臭い姿は、山口馬木也という役者そのものが歩んできた物語でもある。大河ドラマで脚光を浴びる今だからこそ、彼の代表作の一つとなった本作を改めてその目で確かめてほしい。

文=HOMINIS編集部

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