咲妃みゆ×小関裕太、初共演は探り合いだった!?「『どんな方なんだろう〜?』と...」ミュージカル『レッドブック』インタビュー

俳優

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――それぞれの役の印象や演じるうえで意識していることを教えてください

咲妃「少々心配になるほど、どこまでも真っすぐで正直に生きるアンナを私の体を通していかにお届けできるのかは楽しみであり、大きな挑戦だとも思っています。

『心配になるほど』とは申しましたが、その直向きさが彼女の魅力でもあると感じていて。アンナは、自分が正直であればあるほど、なぜか人に嫌われると実感しながら生きています。自分のなかで曲げられない信念が、どうやら世間にとっては受け入れ難いものである。そのことを理解しながらも、"真実"を守る強さを持っているところが、彼女の魅力だと思っています。

彼女は人々と触れ合うなかで、さまざまな変化に向き合っていくのですが、それが本作ではスピーディーに描かれています。芝居のテンポは大事にしつつ、その時々の心情を丁寧にお届けしたいと思っています」

小関「時代背景や、ブラウンの家柄にも表れていますが、彼はこれまで生真面目で紳士であることが絶対だと思って生きてきました。けれど、アンナと出会い、違う価値観に触れたことで、『今まではなんだったんだろう。自分らしさってなんだろう』と気づくんです。ブラウンは、そうして空振りしながらも、気づいて考えていく役柄です。

あと、彼女に振り回される描写は、同時にチャーミングに映る場面でもあると思うので、このロマンチックなラブコメディのなかでも、割と重要な要素を担っているのかなと思っています」

――作品から得られることや学びもありそうな作品です。お二人は脚本を読んだ段階で何か得られたものはありましたか?

咲妃「『自分の一番の味方は自分なんだ』と韓国の作品を拝見して感じました。どうしたって、他者と関わり合って生きていかなければならないなか、私たちは『自分』という存在にあまり目を向けられていないこともあると思うんです。特に私自身はそうでした。
でも、この作品を通して、周りからどう思われようとも、自分が何を感じ、どう行動するのかが結局は一番大切なんだと気づきました。やはり自分の肌で確かめたことが人それぞれの『真実』に結びつくと思うんです。この作品を通して『自分がどう感じ、それをどう認識し、どう理解したかを大事にして生きていこうよ』というメッセージをお届けできたらと思います」

小関「脚本を読むたびに、いい意味で印象が変わっていく作品だと思っています。
日常のなかで鏡と向き合うことって、勇気が必要じゃないですか。一歩踏み出すことや、自分と戦ってそれを超える作業も、まずは向き合うことが必要ですし、自分が優れていることと、自分にないものを見極めるためには、『自分』を見つめ直さなきゃいけない。この鏡を見ることって、辛いことなんですよね。
ミュージカルをやっていても同じく鏡を見ることが大切で、たとえばボイスレコーダーで自分の声を聴いてみるとか、自分のウィークポイントを知るって、めちゃくちゃ辛いんです。
ブラウンの場合はワクワクしているのですが、彼のように自分が今まで歩んできた生き方や『信じてきたものが違った』と身に染みて感じるって、すごく苦しい面もある...。そうした鏡と向き合う一歩をくれる作品だと思いますし、勇気を持たせてくれるというよりも、自分で勇気を持つきっかけをくれる作品だなと思っています」

――ドラマ「波うららかに、めおと日和」で共演経験のあるお二人。お互いのお芝居の印象を教えてください

小関「実はドラマの現場ですでにこの作品が進行していて、小声で『よろしくお願いします』というやりとりはあったんです。もともと出演されていた作品は拝見していましたが、あらためて現場を通して『どんな方なんだろう〜?』と知ろうとしていた部分がありました(笑)」

咲妃「本編でご一緒する機会がなく、サブストーリーでようやく同じシーンをいただけて、とてもうれしかったです。そのときの小関さんは、深見龍之介さんとして呼吸できていらっしゃり、その目線も、ちょっとしたしぐさも、説得力が感じられて...あの瞬間、小関さんが何処にもいなかったんですよね。私は、役に徹する俳優さんが素敵だと思うタイプなので、より一層、ご一緒できるのが楽しみになりました」

小関「目を合わせようとしてくださるのが印象的でした。リハーサルで目が合うことって安心材料だったりするんですよ。やっぱり初めましてだし、これからミュージカルでご一緒するし、作品では拝見しているけど、初共演させていただく間柄としては『どんな方なんだろう』というタイミングだったので、『最高!安心する〜』と思いました(笑)」

咲妃「もちろんお互い撮影は集中しつつ、『どんな人だろう〜』と探し求める時間でしたよね」

小関「そうですね(笑)。自分のなかでは思い出深い瞬間でしたし、長期間ご一緒するなかで、すごく安心できるなと思っていました」

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