伊野尾慧の立体的で深みのある演技力...俳優としての魅力が詰まった「准教授・高槻彰良の推察Season1&2」
俳優
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そんな高槻を伊野尾は美しい立ち姿や驚くほどのキラキラとした笑顔、キャラメルボイスで体現。仕草一つとってもどこか上品な印象を与え、原作で「不思議なほど透明感のある声」と書かれた声も耳心地のいい安心感に華やかさをプラスした。そして高槻の魅力の一つでもある、過去によってもたらされたほの暗さも確かな演技力で見事に表現。笑顔を見せる単なるイケメンの准教授ではない、立体的で深みのある人物を作り出していた。
中でもSeason1の第7話で尚哉に自分の過去を語るシーンは、淡々と語りながらもその奥にある自分ではどうしようもできない悲しみとだからこそ前を向いて真実を知りたいと思う気持ち、そして人を信じたいという思いが入り混じったなんとも言えない表情に引き込まれる。いつもの笑顔の裏や怪異に対して異常に興味を持っていた理由が分かり、より高槻が魅力的に映る名シーンといえる。
本作までは、「家政夫のミタゾノ」(2019年~、テレビ朝日系)など、アイドルらしいキラキラしたかわいらしい役が多かった伊野尾。だが本作以降は、俳優・伊野尾慧として笑顔ひとつとってもアイドルのときとは違うその役らしい表情を見せてくれている。そんな彼の俳優としての第一歩をぜひ目に焼き付けよう。
文=玉置晴子











