
――改めて、みなさんが考える『魔法科高校の劣等生』シリーズの魅力を教えてください
中村「どこが魅力なのかは、受け取ってくださるみなさんそれぞれにあると思うので、送り出す僕たちにもわからない部分もあるのですが、12年前に第1シーズンをオンエアで追っているときに思ったのは、僕たちは真面目にやってるけど、ちょっと変なおもしろさがあるなということでした。シュールギャグというほどではないんですけど、作品の中も本人たちも役者も真面目にやっているのに、観るとおかしいだろうと思う瞬間がある。今回も最後の和室は......おかしくない?」
早見「和室はおかしいですね(笑)」
中村「あれって本家の中の場所だよね。用意してあるんだろうけど、さっきまで洋館だったのに当たり前みたいに入っていく。やっているときは何も思わないんですけど、観ると"あれ?"ってなるところがある。でもそれを突っ込むんじゃなくて、そこ込みで楽しんでもらえているのは、第1シーズン目からずっとある感覚です。そういう要素も魅力なんだろうなと思います」
早見「重厚な世界観の中に、ちょっと抜け感がある。そのバランスが個人的にはすごく好きです。それと、『魔法科』はここを楽しむというポイントを観る人が選べる作品だと思っていて。魔法の細かい設定をしっかり追いたい人もいれば、お兄様を見ている人もいますし」
中村「第1シーズンは説明が多いんですよね。魔法式がどうしたって言っているところもあれば、ドラマに直接関係ない説明もある。でもそれを言うから面白い、みたいなところがあるんです。SFとしてやっている部分もあるので、そこを、そぎ落とすこともできるけど、そぎ落とさずにやっているから、いろんな楽しみ方が成立するんだろうなと、今の話を聞いて思いました」
斎藤「魔法という非現実的なものを描いているのに、学校の描写や世界の勢力バランスにリアリティがあるんですよね。骨格がしっかりしているから、ちょっとシュールな瞬間があってもブレない。どんな楽しみ方をしても、物語の枠の中で楽しめる感じがあるのが魅力なのかなと思います」

――斎藤さんは、今回は過去にないほどセリフ量も多かったですよね。四葉真夜を演じる上で意識したことはありますか?
斎藤「中村くんと二人で収録したんですけど、ずっと"頑張れ!"って応援してくれてました(笑)。普段はお二人が説明してきた世界観を、今回は私がわりとガッツリ説明するパートが多くて。個人的には『これって本音なの?嘘なの?』みたいな難しいシーンが多かったので、先生に聞いたりしながらやりました。最初は『これはどれが本当なんですか?』『これって本当に言ってるんですか?』みたいな確認もして、精査しつつ演じました。難しい言葉の羅列が多いので、聞いてわかりやすく伝えることも意識しました」
――中村さんは、斎藤さんのパートを近くで受けていていかがでしたか?
中村「僕は基本的に話を聞いている受け手のポジションだったのですが、出演者として見ていても、斎藤さんは大変そうだなと思いましたし、斎藤さんが言っていたように、真夜って解釈の選択肢が無数にある。なので、役者が持ってきた役作りだけではなく、スタッフさんたちと打ち合わせしながら詰めたんだろうなと思います。完成したものを観ると、真夜の本音がどこにあるかは、観ている側が想像できる余白がある。その方がいいキャラクターなのかもしれないとも思いました」
斎藤「最終的に、私もわかってないんです(笑)」
中村「その方がいいと思うんですよ。受け手次第で、善にも悪にも......善にはならないかもしれないけど。私怨だけで動いてるのか、家のためなのか、姉妹の情なのか」
斎藤「姉妹のシーンもあるので、作中では憎みきれないところが出てくるのかなと思います」












